2015年06月14日

大砲の仰俯角-番外 AGS Gun Elevation- Extra AGS

AGS01.jpg

昨年やっと進水した、DDG-1000 ズムウォルト級駆逐艦。
これに搭載されているAGS 155mm先進砲について、
仰俯角の面から書いてみます。

AGSは対地攻撃が主目標の艦砲で
仰角は−5°から+70°です。装填は垂直の+90°で行います。
ステルス設計の為、未使用時には
砲身を収めるカバーが砲塔の前にあります。
その為、前方30°程度の範囲では
+10°程度以下の仰角で射撃が出来ません。
加えて、前方の開口部から廃莢するので、10°以上でも薬莢が
ステルスカバーの内部に溜まってしまい、実際上打てないでしょう。

重箱の隅を突つくような話ですが
本来のこの砲の対地砲撃用という設計思想から考えると、
問題にするような点では全くありません。
対地砲撃だと、ほぼ艦を海岸線に沿って浮かべますから
3時か9時方向にしか砲撃しないでしょう。
現在この砲で使用出来る砲弾は、GPSによる誘導機能を持った
ロケット推進の長距離砲弾のみです。
当初、発射は+90°でのみ行うという仕様案もあったようで、
これはただのミサイルランチャーですね。
艦砲射撃と言っていいのか、はなはだ疑問です。
無駄弾も打たないでしょうし。

興味深いことに、この砲はすでにズムウォルトに搭載されている
にもかかわらず、まだ正式化されていないそうです。
(それでMkなんちゃらという番号がついていない)
今後砲塔の小さい軽量版が出来てアーレイバーグ級に搭載される見込みも
あるらしく、仕様の方向性をハッキリさせて欲しいものです。
posted by 禅芝zenseava at 12:00| その他のメカ Other Mechanics | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする